離婚の理由が分からない|「別れたい」としか言われず、何が悪かったのかは最後まで説明されなかった
離婚の理由が、最後まで分からない。
自分の何が悪かったのか、思い当たることを並べてみても、どれも決め手にならない。
僕は25歳で離婚しました。相手から聞けたのは「別れたい」という言葉だけです。何が悪かったのかを、本人の口から説明されたことは一度もありません。
離婚を告げられた場面や、そのあとに起きたことは、別の記事に書きました。あとになって知ったこともあり、それもそちらに書いています。ただ、本人がなぜそう決めたのかは、最後まで説明されませんでした。この記事は、その「説明のないまま終わった側」の話として読んでください。
正解を押しつけるつもりはありません。同じように説明されないまま終わった一人として、その問いをどう抱えてきたかをお話しします。
何度話し合っても、返ってきたのは「別れたい」だけだった
別れたいと告げられたあと、何度も話し合おうとしました。それでも返ってくるのは「別れたい」という言葉だけで、話は平行線のままでした。
何度やっても、同じところへ戻ってくるだけでした。
なぜ、という部分は、一度も言葉になりませんでした。
同じ家で生活するのが苦しくなり、いったん別々に暮らすことになりました。僕は実家に戻り、定期的に連絡を入れました。返信はありませんでした。
連絡を入れるたびに、返ってこないことを確かめているような時間でした。
結局、何が悪かったのかは、最後まで説明されないまま終わりました。
説明されないと、探す先は自分の中しかなくなる
理由を教えてもらえないと、手がかりは自分の記憶しか残りません。
関係が終わったあと、僕は何度も自分の中に原因を探しました。
「自分に何か足りなかったのではないか」
「自分がもっと違う人間だったら、こんなことにはならなかったのではないか」
そんなふうに、自分を責め続けました。
けれど、そこで出てくるのは自分の記憶だけです。相手の中にあったことを、こちらの記憶だけで確かめることはできません。
かといって、「説明しなかった相手が悪い」という話にもしたくありません。そこに答えを置いても、分からないことが分かるようになるわけではないからです。
理由が分かる前提の話は、分からない側には当てはまらない
離婚の理由を並べた記事や、順位をつけた分類は、いくつもあります。性格の不一致、価値観のずれ、生活のすれ違い。並んでいる言葉は、どれも当てはまりそうに見えます。
ただ、そこに書かれているのは、理由が言葉になったあとの話です。相手が口にしたか、二人で話し合って形にしたか。どちらにしても、理由が確かめられた人たちの話になっています。
説明されないまま終わった側には、その当てはめる先がありません。
たとえば「性格の不一致」という言葉があります。あれは、二人がその名前をつけることに行き着いた結果の言葉です。説明が片方から来ないまま終わった関係に、あとから一人で貼れるラベルではありません。
仮に、近そうな項目を一つ選んだとします。選べるのは自分の記憶の中からだけです。相手の中で何がどう積み重なったのかは、そこには入っていません。どれを選んでも、出てくるのは自分の推測です。
そして、その推測が合っているかどうかを、確かめにいく先がありません。合っていても、外れていても、たぶんそうだったのだろう、というところで止まります。確かめられない推測は、いくつ積んでも答えにはなりません。
やっかいなのは、思い当たる節が増えるほど、答えに近づいている感じがすることです。探せば、それらしいものはいくらでも出てきます。どれも実際にあったことなので、もっともらしく見えます。
けれど、実際にあったことと、それが理由だったことは、別です。並べた項目のどれが効いていたのかを決められるのは、決めた側だけです。自分の記憶の中を何周しても、そこは埋まりません。
だからこの記事では、「もっとよく振り返ってみましょう」とは言いません。答えが出ないのは、振り返りが足りないからではありません。確かめる手段が残っていない、というだけのことです。
分からないままでも、区切りは来た
翌年の3月、実家に離婚届が送られてきました。そのとき何を感じたかは、別の記事に書きました。
ここで書いておきたいのは、区切りのほうが先に来て、理由の説明は最後まで来なかった、という順番です。
理由が分かったから、区切りがついたわけではありません。区切りと納得は、同時には来ませんでした。
答えが出ないまま、それでも時間は進んだ
離婚したあと、僕は次の恋愛に進めない時期が8年続きました。25歳の3月に離婚届を出してから、そこまでの時間がかかっています。
あの一件のあと、僕は他人に対してよりも、自分のことを下げて見るようになりました。バツイチであることは、想像以上に重くのしかかっていました。8年を長くしたのは、そちらのほうです。
理由が言葉にならないまま、それでも生活のほうは先へ進みました。順番が逆になっただけで、進めないわけではありませんでした。
その時間の長さは人によって違います。立ち直るまでにかかる時間も、僕の8年が誰かの目安になるとも思っていません。20代で離婚した場合は、周りとの足並みが揃わない感覚も重なります。どちらも、今日読まなくて構いません。
まとめ:説明のないまま終わることはある
離婚の理由が、説明されないまま終わることはあります。僕がそうでした。
理由を教えてもらえないと、探せる場所は自分の中しかなくなります。でも、そこにあるのは自分の記憶だけです。
何が悪かったのかは、いまも僕の口からは説明できません。それでも僕の時間は、そのまま先へ進みました。
