突然離婚を告げられ、立ち直れないあなたへ|何もなくなった部屋から、僕が前を向くまで
信じていた関係が、突然終わる。何が起きたのか、自分でも整理できなくなることがあります。
怒っているのか、悲しいのか。それすら分からない。
僕も25歳で離婚したとき、似たような状態にいました。
この記事では、立ち直り方の正解を教えるつもりはありません。同じように気持ちの整理がつかなかった一人として、怒りを抱えながら、時間をかけて前を向いていった過程をお話しします。
家具がなくなった部屋で、離婚を実感した
僕の離婚は突然でした。
ある日、元妻から「別れようと思っている」と告げられました。
何が起きているのか分からないまま話し合おうとしても、返ってくるのは「別れたい」という言葉だけでした。同じ家で暮らし続けることが苦しくなり、いったん別々に暮らすことになりました。
年末、仕事を終えて、一緒に住んでいた家に帰りました。
ドアを開けると、一緒に使っていた家具や家電のほとんどがなくなっていました。
「真っ暗だな」
そう思いました。
それまでは、帰れば部屋に明かりがついているのが当たり前だったからです。
電気もつけず、何もなくなった部屋を見て回りました。独身の頃から使っていたソファだけが残っていました。
しばらくそこに座ったまま、ぼんやりしていました。
一緒に過ごした時間を思い出しているうちに涙が出てきて、気づいたときにはソファで眠っていました。
僕にとって、離婚したという事実が現実になったのは、このときだったのだと思います。
このときの苦しさは、相手を失うことだけではありません。
当たり前に続くと思っていた生活が、突然なくなる。その喪失も、僕には大きなものでした。
相手の選択と、自分の価値は別の話
関係が終わったあと、僕は何度も自分の中に原因を探しました。
「自分に何か足りなかったのではないか」
「自分がもっと違う人間だったら、こんなことにはならなかったのではないか」
そんなふうに、自分を責め続けました。
その後、結婚していた間に、元妻には別の関係があったことを知りました。
夫婦関係の中に、うまくいかなかった部分はあったのかもしれません。
それでも、相手が別の関係を持ったという選択まで、「自分の価値が足りなかったからだ」と説明する必要はないと、いまは思います。
これは「僕にどんな価値があったか」という話ではなく、「僕の身に何が起きたか」という話でした。
この二つを分けて考えられるようになったことは、僕にとって大きな変化でした。
相手がした選択を、「自分には価値がない証拠」にしなくていい。
当時の僕には、その言葉が必要でした。
怒りを、自分の人生の答えにはしたくなかった
怒りもありました。
離婚届が実家に送られてきたとき、感じたのは悲しさよりも怒りに近いものでした。
話し合いもできない。連絡も返ってこない。封筒の中に入っているのは離婚届だけ。
その向き合い方に、強い苛立ちを感じました。
「もう女性なんて信用できない」
そう考えたくなる瞬間もありました。
そう決めてしまえば、起きたことに分かりやすい答えをつけられます。もう誰も信じなければ、同じように傷つくこともないように思えます。
でも僕は、その答えの中に居続けたくありませんでした。
相手を憎むことに気持ちを使い続けるほど、離婚したあとまで、自分の生活が相手に支配されているように感じたからです。
怒ってはいけないと思ったわけではありません。
許そうとしたわけでも、きれいに忘れようとしたわけでもありません。
怒りは怒りとして抱えながら、それを女性全体への憎しみに広げないようにしました。
何度も恨みに飲まれそうになりました。
ただ、飲まれなかった日を、少しずつ積み重ねていった。それだけの話です。
立ち直るまでに時間がかかってもいい
立ち直りは、一直線ではありませんでした。
離婚届が届いたとき、怒りと同時に、「この関係を終わらせていい」という踏ん切りもつきました。
前を向けそうな気持ちと、怒りが同時にありました。
少し楽になったと思ったあとに、また思い出して気持ちが沈むこともありました。
そんな繰り返しでした。
だから、今日すぐに気持ちを整理する必要はありません。
無理に忘れたり、相手を許したりする必要もないと思います。
僕の場合、記憶を消そうとするよりも、日々を過ごしながら、その記憶が少しずつ薄れていくのを待つほうが楽でした。
時間がかかっているからといって、立ち直れていないわけではありません。
怒りが戻ってくる日があっても、それまでの日々が無駄になったわけではないと、いまは思います。
まとめ:起きたことが、この先のすべてを決めるわけではない
いま、当時の自分に言葉をかけられるとしたら、こう伝えます。
「今は信じられないと思うけど、この人と離れた先で、ちゃんと幸せになれる」
僕は、怒りを持たなかったわけではありません。
相手を許したから前を向けたわけでもありません。
怒りを抱えながらも、それを自分の人生の答えにはしなかった。その先で、少しずつ今の生活にたどり着きました。
起きたことは消えません。でも、その出来事が、あなたの価値や、この先の人生すべてを決めるわけでもありません。
今日は、相手を許す必要も、過去を整理する必要もありません。
この先のことを、今夜のうちに決めなくて大丈夫です。
